頭の中の音楽がコンクリートジャングル

好きな音楽やバンドを聞かれると1分で端的に語ることができないことに気付いたので、頭の中の音楽情報を片付けたりするブログです。

ガセネタ の Sooner or Later

どうも、サイダーです。 今回は、ガセネタという日本のバンドについて。

 

ガセネタ の 宇宙人の春。デモ音源なんでしょうか、聞き取り辛いですが音源が少ないので仕方がありません。

 

山崎春美 - Wikipedia

 

いやー、がちゃがちゃしてますね。もっと聴きやすいやつ探しましたが、そもそもガセネタというバンドの持ち曲は4曲。片手で数えるほどとは良く言う表現ですが、片手に収まってしまってます。しかし、演奏の時々で色々と曲の中身が変化します。単にアレンジの違いで済まされるものから、曲破壊と言ってもおかしくないぐらいの変化が起きたり大変なことになっています。後で、このバンドの名曲も紹介しますので、そちらは必聴です。

 

Sooner or Later の裏ジャケ。宇宙人の春の歌詞が載っています。この歌詞はフロントマンである山崎春美氏が中学生の頃に書き上げたものだそうです。

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そもそも、ですが。日本アンダーグラウンドのバンド、と聞くと、皆さん何を思い浮かべるでしょうか。僕は80年代前後のパンクやノイズ系、バンドで言うとスターリンだとかボアダムス辺りを想像します。もっと掘りまくればキリが無くて曖昧な定義だと思いますが、まぁ音楽ジャンルの話なんでこんなもんでしょう。あと、中学生ぐらいの頃にmpeg4形式でアップロードされていた非常階段のライブ映像を見たことがありましたが、女の人がお小水をジョボジョボと放出しているキチガイじみた映像が衝撃でして、『あぁ、これが日本のアンダーグラウンドか』と、妙に感心した記憶があります。果たして感心していてよかったのでしょうか。

 

ガセネタも、70年代後半に誕生したバンドです。僕の中では、まさにアンダーグラウンド然としたバンドと思っておりまして。やってる音楽の自称はハードロックだったそうですが、上で紹介した曲を聴いてもらえばバイカーのおっちゃんとかが呆れてどっか行ってしまうこと必死なのはすぐに分かると思います。さらに細かく言うと、77年にバンドが結成されたのですが、世界中にパンクの種をばらまきまくった Sex Pistols と結成時期がほぼ同じ。これもまた、衝撃ではないでしょうか。

 

ボアダムス の Boredom, Vs, Sdi。邦題は、でっかい無気力。一体、どの辺りが無気力なのか。

 

Sooner or Later というアルバムが出た経由というのもユニークでして、当時バンドでベースを担当していた大里俊晴氏が92年に「ガセネタの荒野」という、バンド自伝みたいなのを勝手に出版したそうですが、それに激怒した他のメンバー・・・ボーカルの山崎晴美氏、ギターの浜野純氏が「そっちが本ならこっちは音源じゃボケ」とばかりにリリースしたのが Sooner or Laterです。Sooner or Later って、どこから取ったんでしょうね。”遅かれ早かれ”・・・そのまんまの意味。The Clash の Clash City Rockers の一節から取ったのかなと勝手に思っています。

 

ガセネタの荒野も買って読んでしまった口ですが、結構面白かったです。しっちゃかめっちゃかな破天荒エピソード満載のほか、当事者達の音楽的趣向の話なんかも当然出てくるんですが、James Chance & The Contortions が気に入っていた、とか、T.Rex は良いと言っていた、とか。

 

The Clash の Clash City Rockers。最初のサビ直前で Sooner or Later と聞こえてきます。

 

さて、最後にもう1曲紹介です。社会復帰という曲なのですが、数少ない彼らのレパートリーの中でも突出した完成度の高さを誇ります。何せカッコいいですね。この暴力的なギターは癖になります。上に書いたガセネタの荒野によると、ギターの浜野氏はギターの弦を買う時、「一番太い弦」を張っていたようですが、どうも6弦(ギターで一番太い弦)はベース用の弦をわざわざ張っていたそうで。キチガイですね。日本のバンドは物足りんとか思ってる人には是非。

 

ガセネタ の 社会復帰。ベースの大里氏が骨折したことについての歌らしく。

 

James Chance & The Contortions の Contort Yourself。アルバム Buy より。四の五の言わずにBuyしろ、ということですかね。しかし買ってよかった。