頭の中の音楽がコンクリートジャングル

好きな音楽やバンドを聞かれると1分で端的に語ることができないことに気付いたので、頭の中の音楽情報を片付けたりするブログです。

ギター談義:エフェクターのファズ

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Hi-De-Ho! ブロンコおじさんじゃ。Minor Threat の事を書いとる中で、やれエフェクターだの ファズだの、興奮してうっかりギター機材の用語が満載になってしまったからの、贖罪を兼ねて今回は エフェクターのファズについて語るんじゃ。

 

※ブロンコおじさんとは: 中部・東海地方で主に展開されているブロンコビリーというステーキ屋の看板おやじ。ブロンコビリーは少なくとも僕含む愛知県民が高確率で食事をしたことがあるステーキチェーン。オフィシャルサイトなどでのこのキャラに対する言及がロクに無い為、このおっさんの正式名称は不明。公式とおぼしきツイッターアカウントはブロンコおじさんと名乗っておったので、それを採用。

 

 

まず、エフェクターを語る前に、そもそもエレキギターがどうやって音を鳴らしているのかを説明するかの、、、エレキギターが音を鳴らすには、シールドという言わばケーブルのようなモノで、ギターとアンプを繋いでジャーンと弾くだけ、なんじゃ。それに、ギターとアンプだけでもキチンと音としては成り立つものじゃ。例えば、ブルースの巨人 BB King だとか、AC/DC のアンガスヤングは、ギターをアンプに繋げるだけの 所謂 アンプ直だとか言われるスタイルで通しておる。

 

 

AC/DC の Back in Black。ギブソンのSGと言えば、自分はこの人です。ちなみにSGはギターの機種名。

 

じゃがの、ギターとアンプだけじゃと、『もっと音のバリエーションが欲しい』じゃとか、『過激な音が欲しい』なんていうギタリストの欲望を満たすことはできん。そこで登場するのが、エフェクターと呼ばれる代物での。今ではほとんどのギタリストが多かれ少なかれエフェクターを使っていることが多いんじゃないかの。

 

ギターとエフェクターをシールドで繋ぎ、エフェクターからまたアンプをシールドで繋ぐ。これでエフェクターの準備はOK。あとは、ここぞというタイミングで エフェクターのスイッチをオンにするだけで、エフェクターの個性的な音がアンプからガーンと出てくるんじゃ。

 

ちなみにエフェクターは何個でも繋いで使えるんじゃ。1個や2個だけ使うというギタリストもいれば、10個や20個と大量に繋げるツワモノも中にはいるのぅ。

 

エフェクターのスイッチにしても、演奏の初めから常にオンにする、曲によって使い分ける、ソロの時に踏む、と 使い分けも色々でのー。ちなみに エフェクターをオンにする時、大抵足で踏んでスイッチを入れる場合が多くての。エフェクターを”踏む” と言われることも多いんじゃ。英語圏ではエフェクターのことを ペダル と言う事が多いぐらいじゃ。

 

My Bloody Valentine の ケビンシールズが駆使するエフェクター群。大量のエフェクターを踏む人です。

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さて、エフェクターと一口に言っても、さらには様々な系統・ジャンルが目白押しじゃ。歪み系、空間系、モジュレーション系、、、他にも沢山あるんじゃが、オーソドックスなロック風の音といえば、歪み(ちなみに ひずみ、と読む)系のエフェクターが作り出しているパターンが多いかのぅ。

 

歪み系というのは、読んで字のごとくギターのチャラリーンとした綺麗な音、、所謂クリーントーンと言われる音を、ジャーンとかギャーンとかゴリーンとでもいうような荒々しい音に変えてしまう種類のものじゃ。

 

さて、ここらでそろそろファズという単語が語れるのー。まずは、よく使われる歪み系のオーバードライブという種類のエフェクターから音を聴いて欲しいの、、

 


※最初の方にエフェクターを使っていない音が流れて、その後オーバードライブの音が流れます。

 

こんな感じの音じゃ。このオーバードライブが考えられたのも、こんないきさつがあっての、、、まず、アンプに使われている真空管に過大な信号をぶっこみ、真空管をギャフンと言わせることでザラザラした音色を与える事ができるという発明があったんじゃ。要は真空管アンプは大音量だとカッコいい音が出せるんじゃが(昔の先人達はそうやってロックなサウンドを出そうと苦心しておったようじゃ)、しかしそれは、つまる所 常に爆音が鳴り響く訳で それなりに酷な話での。そこで、アンプを大音量で鳴らすことなく真空管が叫ぶかのような音を再現すべく作られたのが、オーバードライブと呼ばれる歪み系エフェクターじゃ。

 

同じ歪み系エフェクターだとディストーションという種類も定番どころじゃの。あえて簡単に一言で言うと、オーバードライブよりも強く歪んだ音が出せるってところなんじゃが、肝心のファズはというと、、、

 

こんなのとか、

 

こんなのとかじゃ。

 

なんというか、ジャリジャリ、ブリブリ、人によってはノイズにしか聴こえない音じゃろう?時に壊れた機械みたいな音とも言われるが、これこそがファズ。ファズも歪み系だとかディストーションに数える人は今でもいるがのー、最近だと1つのジャンルになったと言っても過言では無いかものぅ。特に昔は歪系といえばファズしか存在しなかったみたいじゃがのー。

 

ファズを一度踏むと、コードを弾いても音が潰れてしまって何が何だかさっぱり、かなり古い個体だとさらにトンデモなシロモノが多くての、物によっては異常なレベルで音圧が増加してアンプが壊れないかどうか心配するレベルだったりだとかでの、兎に角 エグい事象のオンパレード。ワシも若かりし頃、とあるファズをふざけてベースアンプに繋いでギターを弾いてたんじゃが、何とも言えない異臭がアンプから放たれての、、何故こんな無茶をしたのかとスタジオのお兄さんに呆れられた思い出があるんじゃ。低音の効いたブリブリした音もなかなかじゃったが、完全にアホ丸出しじゃ。良い子はマネしないように。

 

ちなみに、ファズは英語で fuzz と言うんじゃが、毛羽立っているという意味での。モコモコ、モワモワ、ってな感じのイメージが連想される単語じゃ。元を辿れば、サックスだとかの管楽器をエフェクターで再現しようとしたという話もあるの。

 

さぁ、大体ファズのことが分かった辺りで、ファズがブンブンと鳴り響く曲紹介でもするかの。

 

Mudhoney の Fuzzgun '91。タイトルからしてまんま。

 

The White Stripes の Jack the Ripper。Screaming Lord Sutch の カバー。本家よりもブリブリ。

 

The Swamp Rats の Psycho。The Sonics のカバー。本家よりもビリビリのギャーで凶悪。

 

The Rolling Stones の Satisfaction。このあまりにも有名すぎるリフもファズの産物なのです。

 

本当は ゆらゆら帝国とか、60年代ガレージものとか、近代物とか、本当に色々あるんじゃがの、まぁ兎に角キリがない、、、また今度の機会にするかの。