頭の中の音楽がコンクリートジャングル

好きな音楽やバンドを聞かれると1分で端的に語ることができないことに気付いたので、頭の中の音楽情報を片付けたりするブログです。

The Sonics の Here Are The Sonics!!!

どうも、サイダーです。今回は The Sonics のアルバムです。

 

The Sonics - Wikipedia

Here Are The Sonics - Wikipedia

 

ガレージの重鎮・大御所であり、好きなガレージのアルバムを10枚選べとガレージ好きに聞いたら、ほぼほぼこのバンドのアルバムが入ってくるであろうこと請け合い。そしてこの1stアルバムこそ、The Sonics のアルバムの中でも最高のアルバムです。

 

今まで色んな人が語ってきたからこそ、語り出したら兎にも角にもアレやコレやと出てきますが、思いつくままに語っていこうかなと思う次第です。はい。

 

とりあえずジャケットから。

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まず、このアルバムがリリースされたのは1965年な訳ですが、よくもまぁこんな昔にも関わらずジャケットにビックリマーク三連打が並んどるのですよ。昭和40年ですよ。やばい。そしてバンド名。和名にして ザ 音速ズ とでもいいますか。それとなくレトロフューチャー。カッコいい。

 

 

さて、次はアルバムの中身について少し。

 

アルバムは全部で12曲。オリジナルは4曲、他は全部カバー。メンバーはピアノ、サックス、ギター2人にベースとドラム。なんだかジャズでもやりそうな編成ですが、車・女・車に乗った女 に夢中なボンクラアメリカンがそんなオシャレなもんやる訳がなく、ひたすら騒々しい約40分間となっています。

 

なんでも、このアルバムをレコーディングしていた時はボリュームメーターが振り切ってしまって常にレッドゾーン、さらにはアンプをギャンギャンにオーバードライブさせてみたり、スピーカーをビリビリしてみたり、スピーカーにアイスピックをザクザクおっ立ててみたりして、凶悪な音作りを心掛けていたそうです。感心ですね。

 

The Sonics の The Witch。彼らのファーストシングルであり、アルバムの一曲目であります。

 

聴いてもらえば分かると思いますが、The Witch に限らず音は大体ワレてます。ボーカルは叫びまくってます。これぞ怒れる若者の、というかイカれたキチガイの音です。

 

巷ではガレージレジェンドだとか言われる程の唯一神っぷりを発揮しているのですが、当然そんなゴッドにはフォロワーちゃら狂信者ちゃらが沢山いまして、上の方にリンク書いた Wiki やなんかを覗いてもらえばワラワラと彼らから影響を受けたバンドが出てきます。かの Sonic Youth も、The Sonics に敬意を表して "Sonic" をバンド名に入れたのだとか。そういえば Sonic Youth のデビューEPが The Sonics のアルバムにそっくりなんですが、きっとこのアルバムから影響を受けたんだと思います。

 

Sonic Youth の デビューEP。フォントとかメンバーが白黒写真な所とか、そっくりです。

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Sonic Youth の Death Valley '69。ポップじゃない部門の Sonic Youth 曲で一番好きな曲です。

 

僕がバンドをはじめた頃、今でも付き合いのあるメンバーの兄ちゃんがこのバンドを知っていたのはとても嬉しかったです。プライベートでは好きなバンドはおろか、音楽がどうとかいうことを語れる環境ではなかったので、The Sonics の話が出来るなんてことは奇跡としか言いようがなかったですね。

 

このアルバムは上でも書いた通りカバー曲満載なのですが、中でも僕のお気に入りは Have Love Will Travel です。ちなみに Louie Louie を作った Richard Berry がオリジナル。あーでも Money も捨てがたい。いや、Good Golly Miss Molly もいいしなぁ、考えがまとまらなくなる程にやっぱりいいアルバムです。

 

The Sonics の Have Love Will Travel。当然シャウト満載、サックスソロで墳血。

 

しかしだからと言ってオリジナル曲がクソかと言うとそうではなく、ド頭の The Witch は勿論の事、Psycho、 Boss Hoss、 Strychnine、どれをとっても完璧。個人的な一番のお気に入りは The Witch ですが、次は Strychnine ですね。Strychnine の歌詞を少し引用しますと、

 

皆は水が好き

皆はワインが好き

でも俺は ストレートのストリキニーネの味が好き

 

さて、あまり耳なじみのないストリキニーネなる言葉が出てまいりました。上の歌詞だとたかが強い酒か何かに思えるストリキニーネですが、昔の推理小説によく登場する毒薬なんだとかでして、人間の致死量はおよそ100mg。100mg ってのは 0.1g ってことですから、1円玉を10個に割った時のその一かけら分の重さをごっくんするだけでコロッと逝ってしまう程、えらく猛毒。

 

コロッと とか書いてますが、症状としては背骨が弓なりに反って痙攣し、口から泡吹いてこの世の物とは思えない叫び声をあげるそうです。やばい。ストレートのストリキニーネ、ダメ絶対。間違ってもショットグラスでクイッと胃にダンクシュートするような代物ではありません。・・・・・・ん?ってことは、ストレートのストリキニーネなんてテイスティングできる訳ねーじゃねーか!嘘つき!泥棒!しかしそんなことはさて置き、後半の歌詞はこうなっております。

 

俺の言っていることを聞いたんなら

いつか ストリキニーネを試してみてよ

ジャンプしたり叫びたくなる

そんでノックアウトされるから

 

あぁ、しっかりとノックアウトされちゃう旨、ご説明なされてるのですね。納得納得ぅー!

 

The Sonics の Strychnine。ワインは赤色、毒は青色、ストリキニーネは良い。