Melvins の Houdini
どうも、サイダーです。今回は Melvins のアルバム、Houdini です。
Melvins の Hooch。
スピードを追い求めてどんどんテンポが早くなるバンドはチラホラ存在します。Melvins 達も元々は高速ハードコアの申し子だったらしく、地域No.1のスピードを誇っていたらしいです。が、彼らは Black Flag を聴いて頭がクラクラきてしまい、どんどんテンポが遅くなってしまったバンドです。
Melvins 近影。ずっと活動続けてるのは白目向いてない両サイドの人達です。
ジャンル的な話だと、彼らの出自はハードコア出身でそこからどんどんヘビーになっていったということで、ドゥームとかスラッジと呼ばれています。ドゥームやスラッジというのは、メタルの中の派生ジャンルのようなもので、簡単にいうと Black Sabbath 的なドロドロ具合を追及するメタルのことです。
僕の好きな関連ジャンルだと、ストーナーもドゥームなんかと同じくくりとか近しい物としてよく挙げられますね。ちなみにストーナーの方を簡単に言うと、マリファーナでラリラリになった状態を表現したり、というかマリファーナを一発キメながら演奏したりもする音楽です。
Black Sabbath の Into the Void。Black Sabbath はドゥームの始祖です。
Kyuss の Thumb。Kyuss はストーナーロックの代表格です。
さて、Melvins の話に戻りまして。かの有名な Nirvana のカートコバーンともかつては繋がりがあったり、かつて Mudhoney のベースプレーヤーだったマットルーキンも初期メンバーだったりと、所謂シアトル人脈とも関係があるのが特徴です。
バンドの首謀者は、 King Buzzo こと Buzz Osborne。昔は単に鳥の巣的な感じで済んでた髪型が、近年は白髪でより凄みを増し、ステージ衣装もなんだか呪術師のようなサイケチックコスチュームにパワーアップ。怖い。
Buzz Osborne さん近影。外見は音を表す、というか。
このアルバムは6曲をカートコバーンがプロデュースしたり、メジャー移籍後の第一弾ということもあって知名度的にも高いんじゃないかと思いますが、個人的にも程よくポップで程よく重い感じがちょうど良く、何枚か持ってる Melvins のアルバムの中でも好きな一枚です。
そして彼らは Kiss 好きで、Kiss のソロアルバムをパロったジャケットでソロアルバムを出したりしているんですが、このアルバムでは Kiss のカバーも演奏しています。 4曲目の Goin' Blind という曲ですが、、、Kiss はしっかり聴いたことないんですが、Kiss の曲の中でも異色曲なんでしょうかね、妙に湿っぽい曲ですが味があっていい感じです。
Kiss の Goin' Blind。Houdini の中でも何だか浮いた曲だなと思ってたら、カバーだったっていう。
このアルバム、全体的に重たい曲がズシっと並んでる感じですが、テンポが遅かったり速かったりで飽きがこないんですよね。上で書いた湿っぽい Goin' Blind の次はいきなり高速ナンバーの Honey Bucket が飛び出したり。
Melvins の Honey Bucket。なぜ羊小屋で。