カバーソングに愛をこめて…ひとまず4曲
どうも、サイダーです。今回はカバー曲について。
皆さんはカバー曲に対してどのような感想を持たれているでしょうか。こと日本においては、強く音楽に興味を持っていない人は否定的な感想を持つ場合が多いように思います。パクリとか盗作とか、そういうネガティブな感情に陥りがちかなと。他人のフンドシで相撲とるんじゃねぇ、みたいな。
しかし、カバーはされてなんぼな文化がロックンロール周辺には満ち溢れていますので、その影響もあってか 自分はカバー曲が好きです。カバーしているバンドの特徴が分かったり、「そんな曲カバーするのか!」という意外性を発見することも多かったり。何より、他の記事でも少し書いた気がしますが、僕の好きなガレージバンドはとにかくカバーが多い。時折「あのバンドのカバーしたあの曲はいい」という話もその筋の人からは結構出てきます。それだけガレージとカバーは切っても切れない関係にあります。
色々とバンドなり音源なりを漁ってるとカバー曲は無数に出てくるわけで、その中でも好きなものを幾つか紹介したいと思います。
Louie Louie (Swamp Rats の演奏)
原曲:
Richard BERRY "Louie Louie" (1957) - YouTube
オリジナルは Richard Berry という R&B シンガーによって歌われた曲です。
Louie Louie は死ぬほど色んなバンドにカバーされた経歴を持つ曲です。元々はメジャー調の曲ですが、マイナー調に変わっております。おそらく彼らは、地元の先輩にあたるバンドである The Sonics の演奏する Louie Louie に影響されたのではと思っています。The Sonics バージョンはマイナー調なんです。
このブリブリした音がたまりません。この、歪んでるというより音割れしていると言った方が正しい感じ。最高です。やけっぱちなシャウトも言うことなしです。ガレージとはなんぞやを説明しろと言われたら The Sonics のアルバムを聴かせると思いますが、ガレージ曲を1曲選べと言われたら、僕はこの曲を聴かせることでしょう。僕がガレージに求める物が全て入っています。
Cha Cha Twist (The Detroit Cobras の演奏)
原曲:
BRICE COEFIELD CHA CHA TWIST - YouTube
The Detroit Cobras、名前の通りアメリカはデトロイト出身、カバーしか演奏しないことを信条にしたバンドです。
曲は Brice Coefield というシンガーのカバーで、1960年リリースの R&B ソングです。僕は R&B にそこまで精通している訳でもなく、原曲の存在は全然知らなかったです。
しかしどうですかこの声は。女声ガレージバンドとなるとわちゃわちゃした声が多くなりがちなんですが、その中でこのバンドはいい塩梅の酒枯れっぷり。味があるっていうのはこういう声の事だと思います。ちなみにこのPVで赤頭巾とオオカミが出てきますが、The White Stripes の二人が赤頭巾とオオカミに扮しています。The White Stripes もデトロイト出身ですので、デトロイトつながりで友人同士なんですかね。
I Feel Alright (The Damned の演奏)
原曲:
I Feel Alright ( 1970 ) ~ The Stooges - YouTube
Damned Damned Damned のアルバム自体、テンション高めでとても好きなんですが、この曲で締めるってのがたまりませんね。
原曲は The Stooges が演奏。原曲も好きですが、しかしながら The Damned バージョンはもっと好きです。元の曲名は 1970 な筈ですが、変えてますね。
単純にテンポアップしただけの曲とかはあまり食指が動かんのですが、このカバーはギターのヒリヒリした感じが出ていてとても好みで。若干ファズが掛かってるような。
Death Letter (The White Stripes の演奏)
原曲:
Son House - Death Letter - YouTube
ブルースを熱く愛でる人は沢山いますが、ブルースの曲をここまでスタイリッシュにクールに、しかも The ガレージ然とした雰囲気でカバーできる The White Stripes は素直にカッコいいなと思います。
デルタブルースの巨匠・Son House のカバーですが、これが元々ブルースなんてことは原曲を聴いた人でないと分からないでしょうね。それぐらい、アレンジのセンスがぶっ飛んでいるのです。しかもスライドを使ってブルージーなニュアンスはうまいこと入れつつ、おまけにリバーブ(風呂の中で音が響いた時のようなホワワンとした残響音のこと)が効いたギターがガレージ感をムンムンに演出。いやー、これをハイセンスと言わずして、という感じです。おまけにライブバージョンではファズまでブリブリに効いちゃってるわけで、こいつぁーたまらねーやー!と、ついにはテンションが狂ってしまうのです。すんげえ。
正直最初にこの曲を聴いた時はそこまでピンときませんでしたが、色んな音楽を聴いてはこの曲に戻ってきてを繰り返し、いつの日か好きなカバー曲になっていたような気がします。
例のごとく色々と思案しているうちにブログの更新が止まってしまいましたので、ひとまず今回は4曲。続きはまたその内。