Blue Cheer の Vincebus Eruptum
どうも、サイダーです。今回は Blue Cheer の1枚目です。
アシッドでキマリまくりの頭は極彩色が無限に渦巻き、アンプからは爆音・轟音を垂れ流しっぱなし。そんな感じでエディーコクランの爽やかチューンを極悪のラリラリのブリブリアレンジで大々的にカバー。それが Blue Cheer の デビューアルバム1曲目を飾るSummertime Blues なのですが、そりゃそんな調子じゃ原型なんて残る訳がありません。
Eddie Cochran の Summertime Blues。
なぜこれがあーなってしまったのか。
大体、ジャケットの雰囲気からして不気味です。全体的に青色でなんかモヤモヤしてるし。そもそも Blue Cheer というバンド名ですが、覚せい剤とLSDを混ぜ混ぜした物をブルーチアーというそうです。
アルバムのジャケット。モヤモヤ。
Summertime Blues もすごいですが、Parchment Farm は僕のお気に入りです。Parchment Farm もカバーで、Mose Allison(存命) というじーさんが昔にやっていた Parchman Farm という曲をカバーしたようです。Mose Allison のじーさんも Bukka White というおっさんがやっていた曲をカバーしたようです。Bukka White のおっさんは B.B King のいとこだとかで、B.B King のおっさんにギター教えたのもこのおっさんというエピソードがあるそうです。じーさんとかおっさんとか沢山言ってますが、僕の好きな曲に驚きの新事実が連鎖しまくっていたので仕方がありません。辺り一面に覆う加齢臭は各自鼻をつまむことで回避願います。
Blue Cheer バージョンは ”Parchman(アメリカの地名)” でなく "Parchment(羊皮紙)" という名前になっとります。なぜミシシッピ州の地名が羊皮紙になってしまったのか、ややこしいです。さらに Blue Cheer バージョンの"羊皮紙農場"を冠したまま、Dead Moon というバンドがカバーしています。
ややこしいついでに語っておくと、僕の好きな Mudhoney も Blue Cheer の Magnolia Caboose Babyfinger を Magnolia Caboose Babyshit としてカバーしています。カバーの時に少し曲名変えるのは権利関係のゴタゴタ回避とかなんでしょうか?知識がないのでさっぱりですがカバー曲の名前が変形させてあるといつもこんなことを考えてしまいます。
Mudhoney の Magnolia Caboose Babyshit。
曲は Blue Cheer の物ですが、そういえば1枚目でなく2枚目のアルバムに入ってる曲ですね。原曲はもっとシタール的な音づくりになってますが、このカバーはヘビーに仕上がってます。
ヘビーかつ荒く轟音でラリった音・・・大多数のロック野郎の琴線に触れるものがあるかと思います。実際の所、ヘビーブルース、ハードロック、サイケ、ガレージ、グランジ、メタル、ストーナー、、、といった多岐に渡るロック界隈で愛されておるようです。